Responsiveの本当の意味を考えてみる必要がある。と思う今日この頃です。
Responsive Web Design(レスポンシブWebデザイン)と言うと、デバイスのモニターサイズを「どうするこうする」と言う話に重点が置かれている現状に、少し嫌気がさしている毎日です。
たしかに、デバイスのサイズに合わせて、最適なコンテンツの幅や文字のサイズの調整も大事な事なのかもしれません。
ただそれは、"情報を伝える"と言う"目的"における"手段”の一つであって、必ずしも、それが答えでは無いはずです。
ましてや、デバイス事にレイアウトを変える事を、効果として制作側が面白がってやる為の理由では無いはずです。(実験的にやるのは良いですが)
利用シーンに最適化する必要がある
スマーフォンやタブレットが普及した事で、これまで以上にWebの情報の活用方法は変わってきていることは説明の必要もないかと思います。
利用するシーンもこれまで以上に、日々の生活に密着しているのではないでしょうか?
私の場合ですが、例えば通勤時には、電車の中でスマートフォンのRSSリーダーで記事を見たり、SNSを確認したり、カレンダー(アプリ)を見てスケジュールを確認したり・・・・etc
そして、本当に稀にですがWebブラウザを立ち上げて、何かを調べる事もあります。
そう、ブラウザを立ち上げるのは本当に稀な事です。
先ほど書きました通り、情報の収集はRSSリーダーのようなもので最適化し、SNSやカレンダー、地図などのサービスについてもアプリを利用し、ブラウザを利用する必要性が殆どありません。
(余談:アプリの中でブラウザが立ち上がっている場合は非常に多いですが・・・)
スマートフォンをお持ちの皆さんも似たようなところではないでしょうか?
この現状で、なんでもかんでもスマートフォンやタブレットのデバイスサイズに合わせるWebサイトが果たしてResponsive Web Design(レスポンシブWebデザイン)なのでしょうか?
デバイスの最適化と言う観点から、現状の流れは非常に疑問に思えます。
GoogleのProject Glassから未来を考えてみる
GoogleのProject Glassの動画イメージがResponsive Designの一つのヒントになるかもしれません。
この動画は眼鏡型のデバイス(Glass)をかけた主人公の日常を描き、そこからGlassのコンセプトを伝えているのだと思います。
さて、この眼鏡型のデバイス(Glass)で、仮にWebサイトを見ると過程しましょう。
その時Responsive Web Designを採用するWebサイトでは、その広さにコンテンツのサイズを広げるのが最適でしょうか????
考えるまでもなく答えは否(No)ですね。
そもそもこの動画の中にはブラウザはありませんでした。
必要な情報は、視界の邪魔にならないところに表示されていました。
Web上の情報網から最適なものを引っ張りだしているベストな形にも思えます。
そして、このデバイスにおいては、我々が現在行っているような、PCでWebブラウザを立ち上げて、Webサイトに情報を見に行く と言う行動が最適では無いのが分かります。
もちろんこれはGoogleの考えたイメージでしかありません。
しかし、よくSF映画で見かける、それ程珍しくもないデバイスの形です。
そう、もう随分と昔から我々がイメージしてきたインターフェイスの形なのです。
そしてResponsive=直訳で"反応する"と言う意味において、このデバイスのようなWebの扱い方は正しいものだと思います。
未来の話ではなく現在進行形の問題
今はまだ、このGlass(のようなデバイス)は存在していません。
ですが、すでにデスクトップマシーンと備え付けモニターから、開放された生活を手にしている現在において、モニターサイズにばかり捕らわれた考え方は、もう捨てる時期にきているのだと思います。
Glassのようなデバイスが登場する時に慌てない為にも、デバイスの利用シーンをもっと検証し、より最適なコンテンツの表現方法を考えるべきではないでしょうか?
そしてそれが本当の意味でのResponsive(反応する)Design(設計)ではないかと私は考えます。